さて、前回、
インドのオールドデリーで、
盗っ人ヤローを思わずぶんなぐってしまった
正義のロクデナシ君!
この盗っ人インド人めが、盗っ人たけだけしくも
なまいきにでかいナイフをとりだして、、、
あ、あ~~~~~、あ、あああ~~~~~~~っ!!!!
(うるせえっ!って?)
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第十二話 : ヤバいぞ!ロクデナシ君(その2)、の巻
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でもね、聞いて!聞いて!
そいつが「このやろー」ってなことを喚きながら
ナイフを上段にふりかぶって飛び掛ってきたとき、
お、これはいけるかも、
って思ったのは、、、
ずっと以前に見た「12人の怒れる男」っていうヘンリー・フォンダの映画を
思い出したからなんだよ。
「そんなとっさの時に映画のことなんか思い出すわけないだろう!
うそばっかり書きやがって!このロクデナシやろーが!!」
(だからはじめっから、ロクデナシって言ってるでしょ!ふんっだ!)
なんて思っちゃいけませんよ。
観た人はおぼえてるだろうけど、
その映画でヘンリー・フォンダが
「いいかい、ナイフってえものはな、
振りかぶって使うもんじゃあねえんだ。
下から突き上げるようにして使うんだよ、下からな」
って言いながら
下からナイフをビュンッて突き上げてみせたのが
ものすごい迫力で、
はっきり覚えてるんだよ。
で、そのインド人が、
でっかいナイフだったけど振りかぶってかかってきたのを見て、
こいつはあんまりケンカ馴れしてないのかも、って思ったわけです。
で、やってみたらやっぱりその通り、
この盗人インドヤローまるっきり弱くて、
あっという間にもう一人の日本人と二人で
コテンパンに叩きのめしてしまいましたとさ。
メデタシ、メデタシ。
ざまあみやがれ、
ってんでツバひっかけたりして、
「ついでにションベンもひっかけちゃうぞ、
くさいんだぞ!おれのションベン!(自画自賛)
日本人様に歯向かうとはこの猪口才なインド人盗人ヤローめ!」
なんて思いつつ、ふと気がついたら。。。
ぎゃあ、あ~~~~あ!ああっ!あああああ~~~~~~~~~っ!!!!
(うるせえっ!っすか?)
知らねえうちにあたりは黒山の人だかり。
おれたち二人、
何百人ものインド人に完全に囲まれてしまっていることに
そこで初めて気づいたわけ。
ナイフが出た時よりこのときのほうが
もうはるかにこわかったね。
ううっ!たまんねっす!
こりゃあもう真底ヤバイと思ったね。
ううっ!
も、もうっ、チビリそうっす!
チビリバビデブー!!!!っす!
しかも雰囲気は非常に険悪!
日印親善友好なんて言葉は
あっという間に二千万光年のかなたに飛んでいってしまっていたのね。
で、まわりを取り囲んでいる群衆が
黒目のまわりを、白目ギラッと光らせ、
(ホント!インド人の白目ってギラッとひかるんだよ)
口々に、
「こいつらは外人のくせにインド人をフクロにしやがった!」、
「そうだ、とんでもねえ奴らだ!」
「ぶっ殺してしまえっ!」
「そうだ!そうだっ!」
などという物騒なことを叫び始めたのです。
もちろん本当は彼らの言ってることは
一言もわからなかったんだけど、
実際には彼らの言ってることが全部わかったんだよ。
うそじゃねえよ。
そういうことってあるんですね。
それで、
これはもうダメだ、
逃げられるわけないし、
おお、ぼくはここで殺されてしまうのね、
死んでしまうのね、
「ああ!おかあさ~~ん!!!
と、おとうさ~ん!」(東海林さだお風)
などとできない覚悟をしようとしたそのとき!!!
どうなったと思います?
(このはなし、つづく)
[2回]
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