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しばらくぶりですな

すみません、筆無精で。。。

ロクデナシよ!

ぐずぐずしてる場合じゃない!

南へ行け!南へ!

ってなわけで、
さて、サハラ北部のものすごさに圧倒されながら
ガルダイアを出て、南へとヒッチを続けたんだよ

当面の次の目的地は、
エル・ゴレアっていうこれもオアシスの街


これまでは、道ばたに立って待ってて、
停まってくれる車に

「どこ行くの?乗せてっ!」
っていうかんじのヒッチだったけど、

さすがにこんな調子でサハラ数千キロを

越えられるわけがない


だって、途中で降ろされて、
「ここまでね。ごめんよ」

なんて言われたら
もう、すぐ死んじゃうからね


少なくとも、サハラ砂漠の向こう側のオアシスまでは
連れていってもらわないとね



それで、このエル・ゴレアがそういうヒッチハイカーの
重要拠点になってるわけ


サハラを越える人は、旅行者も、トラックも

みんなここで最後の準備をするんだよ


車の点検はもちろん、

ガソリン、水、食糧の補給、

その他数えきれないほどの準備を済ませてからじゃないと、

そりゃあ、やっぱりバーヤだよね


なにしろ命かかってるからね


で、おいらにとってエル・ゴレアはもう一つの
意味のあるオアシスだったんだ


前に書いたように、

サハラを縦断するルートは3つあるんだけど
そのうちのモーリタニア・ルートは通行不可能だから

現実的には二つのチョイスが残るわけ


一般的なのは、東ルートで、
こいつは

タッシリ・ナジェールなどの観光地に近い
タマンラセット経由で

ニジェールのアガデスに抜けるルート



で、もうひとつが、あまり一般的でない、

マリのガオに抜けるルート


この二つのルートは
エル・ゴレアのちょっと先で
分かれるから

この街が二つのルート共通の
さいごのオアシス、ってわけさ

だから、ここで決めなきゃいけないわけ


おいらの性分から考えて
西のガオ・ルートをえらぶことになるだろうなあ、
と考えてはいたんだけど

最終決定は、エル・ゴレアですりゃあいいや、

っていつものように
決定先延ばし作戦でここまで来たんだよ


なんせ、おいらのモットーは

「明日できることなら今日するな」

だからね



だから、いよいよここでルートの最終決定


一週間くらいこの街にいたっけなあ。。。


キャンプ場にいる車の人たち、

そしてトラック・ターミナル
(なんて立派なものじゃないけど)
にいるトラックの人たち


いろんな人たちに当たってみると

やはり、

一般的な東のニジェール・ルートの人が

圧倒的に多い


中には、

「なにぃ!ガオだあっ!
そんなところに行けるかよ!
バカもやすみやすみ言え!
このスットコドッコイがあっ!」

などと、
理不尽に怒りの炎を
口からはきだすオヤジもいて、



こりゃあダメかも。。。。。。。


と、おもいはじめたとき

ひとりのフランス人の男を発見!


おそるおそる
「ねえ、のっけてくれるう?」

って、たずねてみると、


なんと!

「だめだよ、
おれはガオだから」

だって!


もううれしくてさあ、

その瞬間に非一般的、ガオ・ルートに決定っ!



ただ、

一つ気がかりなのは

このフランスおとこ、ピエールの人間性


だってさあ、

ある日砂漠のまんなかでとつぜん怒りだして、


「降りろっ!
てめえみてえなやつは
もう金輪際、1マイルだって乗せてやらねえってんだ!」

なあんて言われてごらん、


もうおしまいでしょ?


でも、一日いっしょにいてみると、わりとおだやかで

無口だけどまともな人間っぽい


だいじょうぶかなあ。。。

うん、
きっとだいじょうぶだろう。。。


でも、こいつの車、
だいじょうぶかなあ。。。


って、こんどはそっちのほうが気になりはじめたんだよ


だってね、

日本じゃ、

こんなものぜってえ走ってないっ!!!、
ってくらいボロいんだよ、

こいつのプジョーが!


日本だったら、

おいらならこの車で行くとしたら

東京から横浜が限界だな。

箱根は越えないね



そんなくそボロ車で

サハラ越えようってえのかよお、おめえはよおっ!


って、おもうでしょ?だれだってさあ



でもね、こういうところが
つくづくパッチョロ人(和訳:ヨーロッパ人)にゃあ、かなわねえや、

って、思うところなんだけど、


やつらはね、

むかしは自分の国の植民地だったもんだから

アフリカとか、サハラとか、って


自分の庭くらいのつもりなんだよね

自分のことばであるフランス語は
ビンビン通じるしさ



だから、

フランスでオンボロ車をタダみたいな値段で買ってきて

少し修理して

それでサハラ越えて

向こう側の、ニジェールやマリに持って行って

たか~~~~~く売るんだよ


そうするとね、

むこうで遊んで、
帰りの飛行機代払って、
ちょっとおみやげ買って

まだオツリがくるくらいもうかるんだって!


だから、そういうやつがサハラにはいっぱいいるんだよ。

おどろいたね、これには!


でもね、

そんなボロ車を

そんな値段で買わされて、
ダイジにダイジに
なが~~~~いあいだ
使ってるんだよね、
アフリカの人たちは


そして、

そんなボロ車でも

買うことができるのは


ごくごくひとにぎりの金持ちだけなんだよね


くそっ!

フランスやろーめが!


なんかハラたってきたけど

ここで乗せてもらえないと


リンダこまっちゃう!

から、


だまってのせてもらおう


でも、
おいらは誓ったね


これからはなにがあっても

おいらはアフリカの味方をする、って。。。




おいらのちいさな胸のおく深くに
アフリカへの熱い誓いを秘めて、
一句詠んだね


「とつぜんのてがみには
おどろいたけど
うれしかった」


(ロクデナシ君、アフリカに誓うこころの俳句←盗作)




第三十四話   完






拍手[3回]

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第三十二話 : 死闘!サハラ砂漠篇、の巻

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さて、アルジェでビザ買いやらなにやらで
ちょっと手間取ってしまい、
思いのほか長居をしてしまったロクデナシ君、

いよいよサハラ砂漠縦断に向けて出発!



前にも言ったと思うけど、
とにかく南に行きゃあ、サハラ砂漠をこえて
マリに着くだろう、ってんで
南だああっ!

でも、ちょっとおちついて地図でも見てみるか、
ってんで、

レストランガイドで有名な
フランスはミシュラン社(あの、ほら、
ミシュランの三ツ星だとか、いう、あれだよ)
の地図を見てみたんだよ


今はどうか知らないけど、
当時はアフリカの地図っていえば
もうミシュランしかない、
ってくらいだったよ

だからおいらもアフリカにつくやいなや、
チュニスの本屋で買ったんだ、
ミシュランの「アフリカ北部」っていう地図を



いや、まてよ、「アフリカ北西部」だったかな?
たしか、アフリカ全土を3つにわけてたんだよね。
あとは、東と南、の二部だったかなあ。。。


バカヤローめが!どうでもいいんだ、そんなはなし!
とっとと先へ進みやがれ!
(読者怒りの俳句)




まあとにかく、当時はアフリカの地図っていえば
圧倒的にミシュラン社だったね

とくに、アフリカ北西部と西部は
もとフランスの植民地だった国が多いから
もうミシュラン社の独占状態みたいだったよ





よけいな話が長くなっちゃったけど
とにかく出発前に地図を広げてみたら
なんとアルジェから南に向かって鉄道があるのを発見!

なんども言ってきたけど、
このあたりは世界でももっともヒッチハイクがしやすい場所なんだよ

だから、汽車に金払って乗るのはもったいねえな、
と思ったんだけど。。。




アフリカって汽車があんまり走ってないし、
めずらしいから乗ってみるか、ってんで
乗ったらこれが大正解!


景色がすばらしかったんだよ





アルジェを出発してしばらくは、
ああいうのを地中海性気候っていうんだろうね、

オレンジやオリーブの木々にしげる緑濃い葉、

その合間に見え隠れするたわわに実るうまそうなオレンジ!


このあたりのオレンジはホントにめちゃくちゃうまいし、
死ぬほど安いもんだから、
毎日喰いまくってあのころは毎日ゲリっぽかったくらい


きたねえはなしでごめんよ

でも、そういう見渡すかぎり緑とオレンジの色彩は
目にやさしくて、こころがなごんだね


荒みきったおいらのこころでさえね
ふんっ!だ



でね、さらに南下していくと、
いきなりけっこう険しい山地に入っていくんだよ



ええ~~~っ!
山なんかあるかよ!
って思って地図みたら

これがサハラアトラス山脈っていう
けっこうな山脈なんだね




でこの山々を
ようやく登りつめたとおもったら、
こんどは急に下っていくんだけど、

もうね、景色が一変するんだよ




山の北側はさっきも言ったように
みどり豊かななごみの景色なんだけど、


南側にうつるや否や!!


そこは砂漠の始まりをおもわせる乾燥地帯なんだよ
もう赤茶けた岩と砂ばかりの世界!



地中海からふいてくる湿った風が
このサハラアトラス山脈にあたって雨を降らせるので
北側は温暖な地中海気候

でも雨を降らせて乾いてしまった風はそのまま山を越えて



南側には「おめえに降らせる雨はねえっ!」
ていうあまりにもつめたい仕打ち


その結果、地中海に捨て去られた南側には

ただただ乾燥地帯がひろがる、ってわけね



(ロクデナシ君の知ったかぶり地理講座、しかも受け売り)




それが、南に行くに連れて
あれよあれよという間に
どんどん乾燥度を増していって、


気がついたらもうあたりは砂漠ちゃん!




ようやく着いた小さな街がジェルファっていうとこ


疲れたけど、
なかなか見所のたくさんある
汽車の旅だったわい

ってんで満足してこの街に一泊



翌朝からヒッチでさらに南下開始





でね、さばくってさあ、、、

砂が一杯で砂の丘が延々波打って続いている、
ってイメージでしょう?

ところがどっこい、
そうは問屋が簡単には卸してくれねえんだよ



ああいうのはね、
砂丘っていって、さばくのほんの一部に過ぎないんだよ




まあいいや、この話はサハラのもっと真ん中ちかくまで
行ったときにまた話そう





このあたりでおどろいたのはあ、


やたらに起伏が激しい、ってことなんだよ

もうね、
ふか~~~~い谷があるかとおもえば、

反対側には切り立ったたか~~~~いガケ!



で、あちこちにいわゆるひとつの(長嶋茂雄ふう)
オアシスがあって、

そこだけナツメヤシの木なんか生えていて
水があってみどりがあって
いのちがある、ってかんじなのよお



そこはもちろん街や村になっていて、
市場がたったり
バスが停まったり、
羊がメエ~~~ってないたり、
はだかのガキがションベンしてたりするわけ




なんかもう、そういう小さなオアシスをひとつひとつ
全部見ていきたい!
っておもうくらいおもしろそうなんだけど、

そんなことしてたら死ぬまでサハラを越えられねえからよお、

ざんねんだけどそのへんは割愛しつつ旅は続くのよ



で、ジェルファを出てから何日めくらいかなあ。。。

かなりおおきな街に着いたんだ
ガルダイアっていう、なんか響きのいい名前の街だね



たしか、平坦な道が突然谷底に向かって
下っていくようなところだったとおもうんだけど、



まさに突然あらわれるんだよ、
このガルダイアのヤローがよお



それがねえ
ものすごくインパクトの強い街で

街全体がなんというか、バカでかい三角形の山みたいな形でね、
てっぺんにイスラムの塔みたいのがそびえ立ってるんだ


そこから下にむかって斜面にびっしり家が建ってるんだよ

街はものすごくにぎわっていて、
砂漠のなかだっていうのに
いろとりどりの野菜や果物なんかもけっこうあってね、


ここで喰った羊の肉のせライスが
めっちゃうまかったなあ。。
あれ、もう一回くいてえなあ(よだれ)



ところが!!

好事魔多し!とのことわざのごとく!



ハラいっぱいになって
にぎわう道を歩ってたら!!!





いきなりっ!だよ


もうホントにいきなりっ!!!


うしろからハゲしい体当たりくらってさあ!!!

すわ!強盗かっ!ってんで
身構えたら。。。





うしろにいたのはいっぴきの ヒ・ツ・ジ!



いまだに理由はわからねえんだけど
そのヒツ公(ひつじのことね)がよお

おいらのキュートなツーケに(ケツのことね)
はげしく頭突きをくらわしやがったのよ!





「てめえ、なんでこんなことしやがるんだあああっ!!
おいらが誰だか知ってのことかああああっ!」って
やさしく理由をきいても、
日本語も英語もフランス語もつうじねえし


まったく教養のねえヒツ公はこまったもんだよ



でもね、
もしかしたら
直前においらが喰ったヒツジ肉のせライスのヒツジは


あのヒツ公の友達だったのかなあ。。。。
おいらにダチ公のカタキウチでもしたかったのかなあ。。

なんて考えたら。。


なんだかかわいそうになっちゃって、、、




なんてことにはまったくならず
怒り心頭に達したおいらは
おもいっきりそのゆるんだシボウケツに
秒速20メートルのまわしげりを入れて
正義の鉄槌を喰らわせてやったのよ



けっ!
これに懲りたら二度と日本人をなめるんじゃねえぞ!

と、ちょっと小粋な捨てゼリフをのこして

夕陽傾くガルダイアの丘を下っていく
ちょっとおセンチな
ロクデナシ君だったのでありました



「死闘!サハラ砂漠篇」 完



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