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ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー

☆   シダイオレン!ロクデナシ君のアジア・アフリカ旅日記   ☆

ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー☆☆☆ーーー



すみません、
すみません、

すみません、ったらあ。



ほぼ週刊!


なんてえらそうなこと言っておきながら!



半年ほども

発行しなかったわるいロクデナシをぶって!



でも痛いのはイヤ!




ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー

第三十七話 : 黒さに感動!ロクデナシ君、の巻

ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー






いやいやいや、


そういうわけで、


水はだいじなだいじなものなんですねえ。。


ってところで、

前回おわりましたが、




そんなサバイバル風なところもある

サハラ縦断でした。


たしかにキツかったけど、


ようやく到着したガオっていう街。




まず、街の中心、とおぼしきあたりに
行ってみたのさ


そこは広場で、

マーケットになってた。



おいらは息をのんだよ!

ほんっとにね。


その光景に圧倒されちゃってね


なにに?って?



だってよお、


もうそこにいるヤツ


一人残らず!!!


全員が真っ黒なんだぜ!!!




で、みんな

すごく原色まるだしっていうか!


色とりどりの民族衣装を着てるんだ。




開いた口がふさがらないくらいかっこいいんだよ。



思わず見とれちゃうくらいね。



今までのチュニジアやアルジェリアは
もちろんアフリカなんだけどお、


人はアラブ系で褐色の人々だったんだ



でもね、

ここではほんとにみんな真っ黒なんだよ。



これだよ!

これだよ!


これがアフリカだよ!って


これが見たかったんだよ!



ココに来たかったんだよ!


ってね


わかってくれるかなあ。。。




おいらはもうむやみにうれしくてね、



興奮しておどりまわっちゃったよ。


おいら、ふだんはそんなことしないんだけど

(ドッチカって言うとかなり理知的な、
 ものしずかな、
 哲学的な、っていうか。。。
 憂いをふくんだ、っていうか

 もういいね。。。)


つまり、人前でおどったりしないタイプなんだけど、



そのときは、ほんとにおどっちゃったよ。

もううれしくてうれしくて



興奮がおさえられなくてね。



まわりのマリのひとたちもゲラゲラわらいながら


いっしょにおどってくれたよ。





こうしておいらは

サハラ砂漠をなんとか無事縦断して、




いよいよ真のブラックアフリカに着いたってわけさ。




なんだよ!


もう終わりかよ!


って思ったあなた。



一言アドバイスしよう。




「ごめんね」





ってなわけで今回は短くてごめんなさい


これまでひたすら


南へ、南へ、って

くだってきたけど



これからおいらは


西へ!行く。




西へ!西へ!


大西洋にぶつかるまでね




最後まで読んでくれてありがとう


このつぎはもっと早く発行します
(どうだろ?)


拍手[4回]

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というわけで


ロクデナシ君

いよいよサハラ砂漠のたびも


終盤に!





ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー

第三十六話 : 水は命の源の・・・、の巻

ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー




さて、

前回サハラ砂漠のど真ん中で、度肝をぬかれちゃったけど、

旅はまだまだ続くんだよ




砂漠縦断も後半に入ると

前にも書いたけど深い砂のところが多くなってきて
苦しくなってきたよ
ますます暑くなってくるしね



で、いよいよ国境だよ

長かったねえ、アルジェリアは

とてつもなくでかい国だね

もういやになるほど走り続けてようやく国境まできたわけさ


ずっとあとでわかるんだけど


パッチョロなんかはね
ちょっと走るともうすぐ国境についちゃうんだよ


え?もうおわりかよ

っていうかんじ

ひとつひとつの国が小せえんだね


そこいくと

アルジェリアは
でかかったねえ

走っても走っても

いつまでたっても
アルジェリアなんだもん


まあ、
とにかく
長かったアルジェリアの旅も
ようやく国境にたどり着きましたわ

で、そこは、ちいさな村になっていてね

うれしかったねえ
そこでひさしぶりのちゃんと料理したものを食べられたんだよ

もちろんそれは、砂漠料理の定番、羊ライスさ

なんてことない、単純な料理なんだけど
涙でちゃうほどうまかったねえ、あれは

でね、
国境通過って
場所にもよるけどけっこう時間かかるんだよね

で何時間も待たされたんだけど、

そのあいだにうまいもの喰えたから
そんなものなんでもないさっ!


でも、ここの国境のオフィスに温度計があって
たしか、セッシ60°あったよ
ひとの住むところじゃないね、あれは

で、まあ、そのまま旅は続くんだけど

前回書いたように、なんどもなんども
砂にタイヤが埋まってスタックしながらね

そんなわけで、
予想以上に時間がかかったこともあって

あれほどいっぱい積んであったのに
しまいにゃあ水が足りなくなってきやがった!

初めは、こんだけいっぱいあるんだから、ってんで
ガブガブ飲みまくってたのが

おもいのほかはやくドンドンなくなっていってね
ヤバい!節約しなきゃ、ってことになって、、、

これは苦しかったね。
ピンチだったよお

しまいにはね、
一日の配給が、コーラビン、1本だけ、っていうありさま

だってさあ、セッシ60°だよ

汗なんかかかないんだよ、
っていうか、汗にならずにすぐ蒸発しちゃうんだね
だから、汗をかいてる、っていう実感がほとんどなくてね

で、T-シャツが真っ白になるのをみて、
はじめて、ああ、こんなに大量の汗をかいていたのか!
ってことに気がつくんだ

そんな状態での水不足だから
これはきついよ

でね、
サハラの旅のはじまりでは、
はじっこから、まんなかに近づいて行くにつれて
だんだん乾燥度がひどくなっていったことは
書いたよね

で、逆にこんどは、
砂漠どまんなかの何もない状態から

すこしずつ枯れた木とか、
枯れたヤブみたいなのがふえてくるんだよ

生きているものなんて、なにもなかったのが、
ところどころでヤギやラクダなんかが
見られるようになってきたんだ


やがて!

「水だあああ~~~~っっっ!」
って、ムッシューがとつぜん叫んだ!

「ばかな!
ムッシュー発狂したか!?」

と思って見ると!!!

なんとそこには
小さな池というか水たまりが!!!

でもね、それまでも何度もあったんだよ
「水だ〜〜〜っっっ!!!!!」ってのが

だけど近づくと消えちまいやがんだよ、これが!

まぼろし!シンキローだったわけ
この失望感!喪失感!

だからこんときもオイラは信じなかったよ
「けっ、またかよ、はやく消えちまいな」ってなカンジ

ところが!!
こんどだけは近くに行っても消えねえんだよ、これが!

いやいや、つめた~~~いきれいな水が
コンコンと湧きでる泉があった、
なんておもっちゃいけませんよ

もうそのあたりの遊牧民がヤギやラクダに飲ませるような
赤土でドロドロのきったねえ水たまりだったんだけど

おいらたちは物も言わずに
走って行って

頭から飛び込んだね

動物もいたみたいだけどそんなの目にも入らず
迷惑もおかまいなしで、飛び込んで

そのまま胃が破裂しそうになるまで飲みまくったよ、
あんなきたない水をね

いや、もちろん今だったら
どんなにノド渇いても
あんなきたねえ水なんか飲まねえけんどもよお

あのときゃあ、
あれよ、

こんなうめえ水飲んだことねえ、
ってくれえのもんよ

まるでね
乾ききったおいらの体の細胞一つ一つに
そのドロ水がジュウジュウと音を立てて沁みていくような(まさかね)
感じがしたのさ

あれで生きかえったね

ああ、
これで助かったあ。。。と思ったよ

じっさい、あの状態があと数日続いたらやばかったろうね


まあ、
いきなりまとめちゃうけんどもよお、

そんな風にかなりキツい旅だったけど
サハラ縦断はほんとにおもしろかったよ

またすぐにでも行きたいくらい

もっとも、
縦断直後に同行のムッシューに同じことを言ったら、
お前はガイキチだって言われたけどね

まあ、水のありがたさ、っていうか
水がなくちゃ生きていけないっていう
あたりまえのことを
学びましたよ、いくらロクデナシでもね

きいてください!

みなさん!!!

水はいのちのみなもとのよりともです

大切にしましょう


う~~~~む

今回はシメが
くだらなすぎたな



さて、
そんなわけで、

サハラ砂漠縦断を果たしたロクデナシ君


これからはいよいよ

ユメにまで見たブラック・アフリカだよ 



じゃあね


拍手[5回]


またもや、だいぶ間があいてしまいましたが。。。

ごめんね、いつも


さて、サハラ砂漠でもようやく本格的に砂漠入りしてきた
エル・ゴレアのオアシスで
ようやくマリのガオ行きの車をみつけたロクデナシ君!

乗せてくれたフランスヤロー、ムッシュー・ジャン・ピエール
(仮名、本名忘れた)とともに、
しゅっぱ~~~つ!



車は前にも書いたけど、これ以上はない!

っていうくらいのオンボロプジョーのライトバン!

その荷台いっぱいに、水、ガソリン、食料などを
積み込んだよ

これだけありゃあ、ぜってえデエジョブだろう、と
おもうほど多量の水とガソリンだったけんどもよお、


サハラはそんなにあまくなかっただよ



初めのうちはわりと快適に距離を稼いだけどね

だんだん暑くなってきてさあ、
いや、はじめっからもうじゅうぶん暑いんだけどね、


なんか、暑さがすごみをましてきた、ってかんじ~~っ!
(日本の女子大生風、
ってか、女子大生なんてしらねえけどよ)




そのうちこのボロ車では
昼は暑すぎてオーバーヒートしちゃうんで
走れなくなることを発見!

それで、
しょうがねえから

夜明けごろから走り始めて朝10時頃までが限界かな、

あまりにも暑くなりすぎるとそこで昼寝、


そして夕方また少し涼しくなると再び走り始める、

といったスケジュールに固まっていったね、うん



道はねえ、
もういろいろ!


あるときは、ローラーで固めたような


平らで固い路面を時速100キロくらいでぶっとばせる

そんなときは、
(まあ、そんなときはめったにないんだけどね)

一日で何百キロも進めるんだよね


でもさあ、

サハラはそんなにあまくねえって



やがて砂の多い道なき道になると、

もうね、

次から次とスタックの連続だったよ



そのために、ちゃ~~~んと、スコップと
イボイボのついた鉄板を積んでいてね、



タイヤが埋まると砂を掘ってタイヤの下に鉄板を入れて、


後ろから押しながらアクセルをふかして一気に飛び出すんだ


だれが押すと思う?


もちろんそれはかよわきロクデナシ君さ


だれが車にのったままでアクセルふかすと思う?

もちろんそれは力つよきムッシュー・ジャン・ピエール(仮名)さ




で、そのまま又砂につかまるまで

行けるだけ行っちゃうんだよ



そのうしろを重たい鉄板2枚かついで走って追いかけるんだよ


だれが?


もちろんそれはかよわきロクデナシ君さ


大抵数メートルか、よくても10数メートルで
すぐまたスタックしちゃうんだけど、



摂氏50度以上もある炎天下でこれをえんえんと繰り返して、


一日かかって進んだ距離はやっと2キロ!!!

なんてこともありましたよ、ええ



泣けてきますよ、もう

これはシンドかったねえ。。。ホント。。。


死ぬかと思ったよ




で、まあね、

そんなことをやっているうち、



だんだんあたりの地形が変わってきたんだよ

なんていうか、

起伏が少なくなってきたんだね



前にも書いたけど初めのうちは

千メートルもある垂直に切り立った崖や谷が次々来るんだけど、


そのうちそれがだんだんなくなってきて

はやいはなしが、地表が平らになってきたのさ


で、それにつれてオアシスもだんだんなくなってくる



赤ちゃいろの砂ばかりみていると、

オアシスのミドリいろにすんごくいやされるんだけど

それがだんだんなくなっていくさびしさ!




でね、

ある日いつものように
もうこれ以上は暑くて走れねえ、


ってことになって
車から降りたんだ、



ちょうどサハラ砂漠の真ん中くらいだったんだね



で、
降りて手足を伸ばしつつ

周りを見るともなく見たとき!!


あれっ????、と思ったよ



なんかへ〜〜ん!


なにが変だったかって言うと、




そこにはな~~~~んにも無かったんだよ



コンビニもなきゃあ、ファミレスもねえんだよ!
(うそ、ってか、うそじゃねえけど
そんなんじゃなくってよお)



木も生えていなけりゃ

草も一本も無い!!


動物や鳥はもちろん、
トカゲやヘビやアリ一匹いない!!


とにかく生きるもの、
命というものが全く何も無い世界で、


おまけにほんのちょっとの起伏も無けりゃ、

おどろくなよ!

砂さえもねえんだよお!!!



全面的に真っ平らな
硬い黒い土の大地がずうっと広がっているだけ!



だから見えるのは地平線だけ

うけようとおもって、オーバーに書いてんじゃねえんだよ
ホントなんだよ


360°ぐる~~~~っと見渡すでしょ?


そうすっとさあ、


こっちの地平線から反対側の地平線まで何も無い

もう、きっぱりと、なにもない!ったら、なにもないッッッ!




そして地平線の上には、

あっちの端からこっちの端まで
雲ひとつ無い
あまりに青すぎて黒いような
空がただビロロロ~~ンと広がっているだけ


つまり視界に入るのは
下半分が黒っぽい茶色の土、
上半分は真っ青、

それだけしかないんだよ

二色だけの世界



そこにおいらが一人きりで立っている


この、生命なきせかいに

たったひとつ、

ポツンとたっているかよわきいのち!

それがおいらさ


(うそつきやがれ!
ひとりじゃねえだろう!!
フランス人のムッシューはどうしたんだよ!
などとつっこむあなた。
一言アドバイスしよう
「ともだちなくすよ!」 )



もうね、筆舌に尽くし難し!

ってのはこのときのためにつくられたことばだね



命というものが全く何も無い世界に

おいらという一個の命だけがそこにある
(いや、ムッシューもいたけどよお)


初め、こりゃあ怖くなるかも、

って心配になったよ

なんかあまりのことにパニクっちゃんじゃないか、ってね



ところがねえ、

不思議なもんだよ、人生は


そうはならなくってえ。。。

なんていうのかなあ。。。


なんか奇妙な安心感というか、
「おいらはあるべくしてここにあるのである」
っていうか、


うまくぴったしハマった!
っていうようなフシギな感覚があったんだよ



うまく説明できないけどね



全然おぼえてないけどお

喩えて言えば母親の胎内で羊水の中に浮かんでいた時の安心感ていうか
(そりゃおぼえてねえよなあ)

ね、
とにかく今まで一度も経験したことの無い

不思議な感じだったのさ




なんか、大げさだけど、

あれでワタクシの人生観がちょっと変わっちゃったかも、

とさえ思うよ

(おおげさなこと言いやがって、このロクデナシがあ!
なんて言わないでよ、きずつきやすいんだからあ

はじめから言ってるでしょ?
なんか、おおげさだけど、って)


いやいやいや、


もっとおおげさに聞こえるかもしれねえけどよお



あれが、おいらにとって

うまれてはじめて


神というような

大きな存在にであった瞬間だったんじゃねえか


とさえおもうけなげなロクデナシ君を

これからもおうえんしてね


あなただけがたよりなんだから!


購読中止したりしないでね


そんなことしたら、もう!


死んでやるからあっ!(うそ)



(この巻おわり)

拍手[3回]





あ! そうそう、

言うの忘れてたけど、前回、
汽車の旅がなかなかよかったわい、ッて書いたら
けっこう反響あって、
「なぜ写真を載せない!?この愚か者めがっ!」
っていうお叱りのおたよりをたくさんいただいたんですけど。。。


ちゃんとワケがあるんですよお、
写真を載せなかったワケ


おいらね、

カメラ持ってかなかったのっ!


なぜかってね、
それは、

感動を、

写真よりも、こころに直接きざみつけたかったんだいっ!


ってカッコイイ?
でもウソ

ホントは、カメラ盗まれねえかって、
いつも心配してなきゃいけねえのが
やだったのっ! 

あと、めんどくさかったのっ!


だから、この長〜〜〜〜い旅の間で

残ってる写真は

インドのゴアで
日本から訪ねてきてくれたガーニーよしたかが
撮ってくれた数枚と

ずっとあとでケニアで知り合った桃さん、大前君
(いまでもつきあいのある唯一、っていうか、唯二のともだち)
が撮ってくれた写真くらい


だから写真載せたくても写真そのものがねえんだよっ!

ごめんよっ!



さて、




三角形、っていうか三角錐形の、坂ばっかりの街ガルダイア

ヒツ公にはげしい頭突きはくらったけど
妙に居心地よくて

けっこう気に入ってたなあ、ガルダイア。。。


を出て

旅はさらに南へ



あ、いけねえっ!
ガルダイアの写真載せるの忘れたっ!

って、うっそピョ~~~~ん

読者よ、怒るな、こんなことで



さて、前回、このあたりけっこう起伏が激しかった、
ッて書いたけどね

これがどんどんさらに激しくなっていくんだね


片側に1000メートルもありそうな切り立った崖がある、

みたいなこと書いたけど

それがだんだんつながって、

長々と続くようになってきたんだよ


メガ巨大な岩の屏風の横を延々走り続ける、
みたいなね

で、その屏風のてっぺんは
真っ平ら!なんだよ



で、それがようやく終わると

ずっと先の方に
それこそ何十キロも先の方に

さっきの屏風と同じ高さの岩の屏風がまたはじまってる



で、そのさらに何十キロも先には

一匹オオカミみたいな岩山が
ぽつりと

1本だけ立ってたりするんだよ


でね、

てっぺんはどれもみ~~~んなマッタイラで

ぜ~~~~んぶ高さはまったくおんなじ!


それが、見渡すかぎり、っていうか
地平線まで見えちゃうわけだけど

その地平の果てまで

それがつづいてるんだよ



シロート考えだけどね、
どう考えたって、
ありゃあ、
むかしは、あのてっぺんのたいらなところが地表だった、

それがなにかの都合で

浸食されて深い谷ができて

いまおいらがいる、ここが、
その浸食の結果の谷底、

だとしか、思えねえよ



そんな光景を前にして

息をのむロクデナシ君!




笑いたきゃあわらえよ
でもね、

あんなものすごい規模で
地表の位置がすっかりかわってしまうほどの
なにかが過去に起きたとするなら。。。


聖書に出てくる、ノアの洪水、くらいしか
考えつかねえよ


あれにくらべたら、
アメリカのグラキャンなんて

(グランドキャニオンのことね
だったらはじめからそう書けよ!←読者、怒りの俳句)

赤ちゃんのお砂場あそびみてえなもんよ


おいら、おもうんだけど

あのときにね

もしかりにおいらがカメラ持ってたとしても
写真撮らなかったろうな


撮ってもムダ、ってあきらめちゃうとおもう


ただ、

アフリカのあちこちで出会った人の

カオだけは写真に撮っておきたかったな、
っておもうことがあるよ


おいら、写真下手だし


アフリカのケシキは

おいらの腕じゃ、
写真はムリだな


でもね、

まじめなはなし、

あなたにも見てほしいな、あのケシキ、
っていうか、大自然、っていうか、
絶景っていうか、

どのことばでもあらわせないアイツを



バカこくでねえ!
サハラになんかだれが行けるかっ!
っておもってるだろうけど

でもね、
たしかにサハラ縦断するのはきついとおもうけど、

このあたりまでなら、
道は舗装されてるし、

路線バスだって走ってるし

フランス人なんかは
ヨーロッパの延長くらいの感覚で
来てるんだよ


ちょっと気張れば、行けるぜ!あなただって



あきらめたときが終わりなんだとおもうぜ



な~~~~んてね、

ちょっとえらそうなロクデナシ君になっちゃったね


説教たれちまうような、はずかしいマネしちゃうまえに

もうやめようっと



金八テツヤみてえな
カンチガイ説教垂れヤローになったら
おしまいだからな






拍手[3回]



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第三十一話 : 失恋魔術師!ロクデナシ君、の巻

ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー




アルジェリアはコンスタンチンを出発したロクデナシ君

電話工事のやさしい人たちは仕事がてら街はずれまで
送ってくれたんだ


これがねえ、
ヒッチハイクする者にとってはホントに助かるんだよ


だってね、
ヒッチって、街の真ん中じゃあできないもんなんだよ

目的地方向にむかって街を出はずれたところがベストなんだ
知らなかったでしょう?

だから、もうあの人たちの方には
足向けて寝られませんよお
いくらオイラが恩知らずのロクデナシだって、ねえ




ともあれ、

彼らの車を降りるや否や、
やってきた車が停まってくれたんだよ


まあ、なんてヒッチが簡単なんでしょう!

世界中にこんなところって他にないと思うよ



で、親切な日本人のみなさんとの
ちょっとさびしいお別れのあと、
おいらは一路、首都アルジェへと向かったのさ


アルジェって、名前だけでもなんか心惹かれない?


途中、2~3台乗り継いだけど、ヒッチは順調。

一泊二日でアルジェ到着!


でっかい街でね、

建物が白っぽいから、全体に白のイメージがあるな、アルジェは。。。


海沿いのきれいな街だったなあ。。

なんとなく旅情をさそうっていうか。。



「涙じゃ ないのよ 浮気な雨に
 ちょっぴりこの頬 濡らしただけさ
 ここは地の果て アルジェリア
 どうせカスバの夜に咲く
 酒場の女の うす~情けえ~」


あ~~~あ、
地の果て、かよお。。。


おもわず一節ぜんぶ歌っちまったよお、このシャイなおいらが




さて、

アルジェではめずらしく「しなきゃいけないこと」
がいくつかあったんだ



ひとつは、隣国マリ共和国のビザを買うこと
マリなんて国、知らなかったでしょう?

おいらはここから南下してサハラ砂漠を縦断するつもりだからよお



で、その、サハラの南側にあるマリへ抜ける道をえらんだわけ





アルジェからサハラを縦断するには当時三つのルートがあったんだ


ひとつは、南のニジェールっていう国のアガデスへ抜けるルートで、
これが一番ポピュラー


途中にはタマンラセットっていう観光名所があったりするので
これを選ぶ人が一番多いみたい




二つめは、ぐっと西のモーリタニアに抜けるルートがあるんだ

でも、このルートは当時まったく通行不可能だったので、
これを選ぶのは無理ってもんだね




三つめが、マリのガオっていう街に抜けるルートで、
これはニジェール・ルートよりマイナーでキツい、っていう
はなしだった

一つめの、ニジェール・ルートは、タマンラセットまで舗装されてる、
っていううわさもあったし、
車もたくさん通るらしいんだ



ギリシャのアテネで会ったキンちゃん(おぼえてまっか?
アクロポリスの丘でおいらのかわいい笑顔にひとめぼれした
マリアちゃん15歳、と一緒にいた金髪美少女に、
一発玉砕したあのキンちゃん)は、
この二つのルートを両方通ったことがある、
というツワモノ、というかバカモノ



キンちゃんによれば、
キツいけどマリ・ルートの方が
絶対おもしろい!
っていうのでおいらもマリ・ルートに決定っ!!!


説明長くなっちゃったけどよお、



そんなわけで、アルジェでマリのビザを取らなきゃ(もとい、
買わなきゃ)いけねえ、ってわけさ。




で、もう一つの用事が、めずらしく日本大使館にあったのさ。

それはね、きいてきいて!



日本からのおてまみ、じゃなかった、
お手紙を受け取ることだったの!!


ってかよお、

まあ、何ヶ月かに一回くらい、
「次はたぶんこの街に行くんじゃないかなあ。。」ってことが
わかってるときに

家族なんかに、「どこどこの街に手紙出しといてくれたら
受け取れるかもしれねえよ」ってなことを
言っておくわけさ


で、うまくいって、ホントにその街に行けた場合、

そしてうまくその手紙が届いていて、
しかもちゃんと保管されていた場合には

受け取れるかもしれない、

これしか連絡の取りようがないんだからね




でも、今は世界中どこでもインターネットで連絡できるんだから
すげえよね

おいらのビータの頃はそんなこと考えられなかったよ



親はさぞ心配だったろうね。。。
わるいことしたなあ。。。


もうふたりとも
死んじゃったけどね



シンミリ、、、ロクデナシ君。。



で、まあ、またまた説明長くなっちゃったけどよお、

そんなわけで、アルジェの日本大使館に行かなきゃならなかったわけさ



ところがドッコイ!

そうは簡単にはいかないのが、第三世界を行く貧乏ビータの宿命さ



このころのアルジェリアは、

「古き良きアラブに帰れ」みたいな運動が盛んで、
たしか、ブーメディエンっていうヒゲのとっつぁんが大統領で、


こういう運動にチカラ入れてやがったのさ


それで、街中のお店の看板、道の名前を書いた標識、

なにもかもが、ぜんぶアラビア文字に書きかえられていた、ってわけなんだよ



ちょっとまえまでは、街中のすべてがフランス語で書かれていたのにだよ!


だからさあ、読めるわけないでしょ、アラビア文字の看板なんて、
いくらおいらがかわいいからって!



まあ、おいらはこういう反植民地主義的なことが
好きだから、いいんだけどお、

いいぞ、がんばれよ、
みてえな気持ちはあるんだけどよお



それにしても、途方に暮れちゃうよお。。。


だいたいねえ、

街に着いてはじめにすることは安宿さがしなんだけど、

「HOTEL」っていう文字だって書いてないんだから。。。



ようするに、
いくらこの街をあるきまわっても


読めることばが ひとっつもないっ!

ってことだよ



結局、三週間くらいこの街にいて、みつけた唯一のアルファベット文字は

この街で一番でかくて高いホテルの看板だけだったよ

それ以外はぜ~~~~~んぶ、アラビア文字


おいらが泊まれるような安宿には、
もちろんアルファベットなんか書いてないよ



もしかしたら、これは安宿だろうか。。。
とおもわれる民家のような
建物に入っていって訊いてみるしかないんだよ


けっこうはずかしいんだよ、これって



でもね、
そのうち、ホテル、っていうアラビア文字だけは
判読できるようになったけどね

たいしたもんだろう、
エッヘン!


まあ、そんなわけで並大抵の苦労じゃなかったね



で、日本大使館は一応住所がわかっていたから、すぐ見つかるだろう、
とおもっていたんだけど、
とんでもねえ!


観光案内所できいてもわからない
(大体、首都の観光案内所で英語が通じないんだから)、

おまわりさんに訊いてもわからない、

一計を案じて郵便局で訊いてもわからない!!!


困ってしまって、わんわんわんわ〜ん♪
わんわんわんわ〜ん♬


じゃあ、誰に訊きゃあわかるんだよ!!!!
ってかんじでげしょ?

わかってね、このつらさとイライラ


いやね、
アルジェリアの人たちは
ホント、親切なんだよ

でもね、
ことばがまったく通じない
文字もまったく読めない
ってえのは
つらいもんだね



おいらのビータ中でも屈指の困難さだったね



でもね、、、

ああ、もう!ホントにダメだ、こりゃ!


っておもったときに、たすけがあらわれたんだから、

人生捨てたもんじゃねえよ




失望に肩を落として歩いていたおいらが

フと気がつくと目の前にバス運転手の詰め所らしきものが。。。


なかで休んでいたおっさんに、ダメモトで訊いてみると。。。


ほかの運転手さんたちにほうぼうで訊いてくれて、

ついに!


おいらをあるバスに乗せてくれたのさ

で、そのバスの運転手になにか説明してくれて、


まもなくバスは出発〜!


だいじょうぶかなあ。。。と不安な表情もカワユゲなロクデナシ君





何十分か乗ったところでバスは停まり。。。

でもあたりには日本大使館どころか人家もない


「ええ~~~っ、こんなところかよ。どうすんだよお。。」

と思ってると、、、



バスの運ちゃんも一緒に下りてきて、おれとならんで立ってるんだよ

バスと乗客ほったらかしてね


で、まつことしばし。。。



そこへあらわれたもう一台のバス

両手をぶんまわしてそれを停めた運ちゃん



その新しいバスの運ちゃんと二言三言話すと、
おいらに「乗れ」と合図


わけもわからず従うと新バスは走り出す

ますます不安。。。




でもしばらく走るとバスは停まり、運ちゃんの指差すところに

ああっ!!!! 日の丸があああっ!



この親切なバスの運ちゃんたちの見事な連係プレイで、

無事日本大使館につけたよお、おっかさん!


おまけにかれらはバス代もとらなかったんだよ!




アルジェのバスの運ちゃんたちは、ヒゲ面でおっかねえけど、
ホントにしんせつだったよ




マリ大使館も、そのちょうしでなんとか発見できて、
(ハショリすぎ?)メデタシ、メデタシ





最後に一つ、


そんなある日のこと、

例によってアルジェの街をひとりでブラブラしていると、

街角でふるいラジカセがんがん鳴らしてる
タバコ売りの兄ちゃんが。。。


フルボリュームでかけてるから、
音が割れちゃって
ほとんど曲が聞こえないジョータイ



「もっと小さい音でかけろよ!」
と思いつつ通り過ぎようとすると、
フと、足を止めるすてきな青年、ロクデナシ君




「え!?」

そのがんがん音割れのラジカセ音楽、
もういちどよく聴いてみると

「え?これ、日本語じゃねえ?」




しかも!

な、な、な、なんと、

おいらのだいすきな太田裕美ちゃんの、


「失恋魔術師」っ!!! ではないかあああっ!


おもわずそこへ坐りこみ、
そのあと何時間も
タバコ売りのニィちゃんに
同じアルバム、ってか、カセットテープ、
をかけ続けてもらって
涙ぐむロクデナシ君でありました


でも、

なんで、アルジェで、「失恋魔術師」?






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