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こんにちは
調子はどうですか?


みなさん、あいかわらずお忙しいでしょうね

でもね、みなさん、「忙しい」という字は
ココロ(リッシンベン)を亡ぼす、と書きます
忙しい毎日の中に、ひととき、静かな時間を
もちたいものですね
(ロクデナシ、こころの教え)





などと、抹香くせえことを言ってるひまがあったら
はやく更新しろよ!このロクデナシめが!

などと怒ってしまったあなた!






そんなあなたが、ス、キ。

。。。。。


すみません
もう深夜なものでちょっとアタマが暴走気味なの


さあ、キムチのあとのアメ玉のように
気持ちを切り替えて、


いよいよ、

アフリカだあああっ!








ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー

第二十五話 : アフリカの土を踏んだだぎゃあ、の巻

ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー



さあ、

いよいよだ!
いよいよアフリカだ!


勇んで船に乗り込んだロクデナシ君、
興奮に胸が躍る。
こんなに興奮したことあったかなあ。。。

っていうぐらい


で、船中、ひさしぶりに食べ放題のパンでお腹がいっぱいになって
大満足のロクデナシ君であった

そのときのことは、第一話、第二話あたりに書いたから、
ご面倒でもご参照くださいましたら光栄でございます
(やけに低姿勢、もちろん表むきだけ)
(どうせ参照するようなヤツぁ、ひとりもいねえだろうし
 →ロクデナシ君、こころの声)



ついに船がチュニスの港についたとき、
オレの興奮は最高潮に達していたね


タラップを降りる足が冗談でなくふるえていたよ


で、タラップの一番下の段まできたとき、
次の一歩が!

ついに!ついに!

アフリカの土を踏むんだ! ってとき、

足が動かなくなっちゃったんだ


へんな言い方だけど、、、
足の踏み出し方を忘れちゃった、っていうか。。。


立ちつくすことしばし


で、なんとか気をとりなおして、
ようやく足をふみだそうとしたとき、

迷いが生じたのだったあ!

おれは右利きだからふつう右足から行くだろう
だがしかし!

ことは一生のユメがかなう瞬間の問題なのだっ!


左足がかわいそうじゃないか!

いままでおれは右足だけで生きてきたのか!?
左足にも同じようにお世話になってきたじゃないか


ここで考えもなく策もなくあたりまえのように
右足から行くことは、つまり、


生涯のユメがかなう瞬間の栄えある一歩を左足に与えずに終わってしまう!!!
ということになる!



あああっ!
できないっ!
オレにはそんな残酷なことはできないっ!!!


このひとりのすてきな好青年の心の中で

このような高尚な葛藤がうずまいていようとは、


ツユ知らないばばあが!

タラップ上のおいらを
いきなりうしろからつきとばしやがったから
たまらない!

いっしゅん、ロクデナシ君のからだが宙に舞った!

宙を舞うコンマ3秒のあいだにロクデナシ君の
コンピューター並みの頭脳が火を噴いたあっ!
て、火は噴かねえけどよ。

結論は出たっ!

不公平なく!
(このあたり福本伸行著「黒沢」ふう)


ロクデナシ君は、コンマ3秒後に
両足そろえてみごとな着地を披露したのでありましたあっ!


船員、船客、入国係官をとわず、
涙涙の大喝采っ!


これで、右足の立場も、左足の言い分も守られた。


さて、その興奮も醒めやらぬまま、
街へ歩いていき
安宿を探したんだけどね



アフリカ第一夜であるその晩は、
いまもわすれない、

"Hotel du Lion"
(獅子屋ホテルの意。ただし、これを
ホテル・デュ・ライオンと読んだら金輪際通じねえ!

オテル・デュ・リオンって読まなきゃあだめ!
だってここはもとフランスの植民地だもん!)

っていうかなりのレベルでひどい安宿に泊まったよ


もうマットレスがナンキンムシだらけでさあ。。
獅子屋ホテルなどと、盗っ人たけだけしい!

オテル・デュ・ナンキンムシと即座に改名すべし!


しかし、アフリカだ!
アフリカの夜なんだよ!
おいらになんの文句があるものか。
興奮とナンキンムシ攻撃に悩まされて
ほぼ一睡もできなかったけど、、、


それでもアフリカに日は昇る


わがアフリカのはじめての朝をむかえたのだった!




なんか、今回、イマイチ文章に冴えがないな

けど
いつも読んでくれてホントにありがとう!




拍手[3回]

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先日ある方からいただいた
「写真はアップしないのか?」
というご質問ですが、、、


カメラもっていかなかったんですよ
ですからアップできる写真がないんです

ただ、インドのボンベイにいたときに
日本からたずねてきた友人が撮ってくれた写真が
数枚どこかにあったような気がするけど。。。


見つかったらアップしますね



さて、もう間もなくアフリカです!





ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー

第二十四話 : この海のむこうは、の巻

ーーー$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$$ーーー




さて、ナポリでは日本を出てはじめてのホームシック!

になるほどのひどい目にあったけんどもよお、
気を取り直してアフリカに向かうでよ

でもまだ着かない


ナポリからどんどん南下して行って、

マフィアで名高いシシリア島へ


ここからは地中海をへだてて向こう側はもうアフリカ!

さっそく、アフリカ行きの船が出ることで有名な
パレルモっていう街へ




もうここはごぞんじイタリアン・マフィアのメッカ!

石を投げればマフィアに当たる、っていう
ことわざがシシリアにはあるとおり、
(ウソですよ、ウソ)

そこらじゅう、マフィアだらけ


もうね、街歩いてると
あちこちで銃撃戦が繰り広げられてるし、


街角には死体の山、また山



街をうろつく犬も銃で武装しているというありさま!
(信じちゃだめよ!こんなヤツの言うこと!)





さあ、船に乗るぞおっ!
ってんで、はりきっていたら、


パレルモよりもっとさきに、

もうホントにシシリア島の先っちょに
トラパニっていうちいさな港町があって、

そこから船に乗ったほうが安い!
っていう耳より情報があったので、

パレルモにはさっさとオサラバさ




なにしろ、「安い」っていうのは
貧乏旅人(たびにん、と読むざます)にとっちゃあ
最強の殺し文句


「安い」ってことばを聞いたらどこだって行っちゃいます。


で、すぐさまトラパニへ




トラパニでは何日くらい船をまったかなあ。。。



着いてすぐにチケットを買ってから
4~5日はいたような気がするんだけど、
な~~んにもない街でね、

それでもひたすら
街を歩きまわってると、
だんだん町の様子が分かってきておもしろくなってくるんだよ。


そうしているうちにナポリでやられたカゼもよくなってきたしね。




で、

この日も街をうろついていたら

7~8歳位くらいの牛乳ビン底ふう厚いメガネをかけたイタガキ
(前々回論理的に説明したとおりイタリア人のガキのこと。
板垣退助のことではない)
がおれさまのあとをついてくるのに気がついた



はじめは遠慮がちについてくるだけだったけど、

おいらのやさしそうな外見に気をゆるしたのか、

しだいにふざけた態度に変わり、


しまいには!!


「チン、チン、チ~ン!、チン、チン、チ~ン!」

って囃したてはじめやがったんです。



「チン」っていうのはイタリヤ語で
きっと中国人という意味なんだろう
とすぐわかった



旅をする日本人の中には
中国人とまちがわれるのをものすごく嫌がるヤツが結構いるけど、



アジア人以外には日本人と中国人の違いなんかわかるはずないし


おいらにもよくわからないときだってあるわけで。


だから間違われるのは別にかまわねえんだよ


ただ、このガキのいかにも中国人をバカにしたような
態度にはゲロ怒った




でもちょっとまってね
話はそれるけどそういえばこんなこともあったんだよ



ずっとのちのことだけど、西アフリカはガーナっていう
国にいたときね



ギニア湾岸沿いの街々をあるきまわっているうちに、
オーストラリア人とニュージーランド人の二人連れと
一緒になったんだよ

で、そいつらと歩いていると、
ガーナ人が、「チャイニーズ!」(中国人の意)
って声かけてくるんだよ

やっぱりめずらしいからね、東洋人、アフリカでは




で、おれが何にも言わないでいると、

一緒の白人たちが、

「ノー、ノー! ヒィ・イズ・ジャパニーズ!」

(和訳:ちがうってんだよ、このスットコドッコイめが!
このお方はハンサムですてきな日本人だ、ってんだ、
わかったか!)

などとムキになって代弁してくれるわけなんだよ


で、おいらに聞くわけ


「おまえはなんで中国人って言われて怒らないんだ?」

「え?なんで、怒らなきゃいけねえんだよ?」

「だって、今まで会った日本人はみんなおこってたぜ」


こころやさしいぼくちゃんはそんなことで怒るわけがない



しかし!!!

話はいきなりシシリア島はトラパニのくそイタガキに
もどるけんどもよお、


このガキゃあはなしは別だよ


こやつめの、「チン!チン!チ~~~ン! チン!チン!チ~~~ン!」は

わがアフリカの友人たちのやさしくてすっとぼけた、
「チャイニーズ!」という呼びかけとはまったくの
別物!!!だった


いかにも中国人同胞をバカにしきったこのイタクソガキの態度に

さすが、温厚さでは日本にこの人あり!といわれた
ロクデナシ君もハラワタが煮えくり返ったのだあああっ!!!

怒髪天をついたのだああああっ!!!!





ロクデナシ君は即座に客観的に状況を把握し、

ゴルゴ13のような冷徹さで(怒髪天をついたのではなかったのか、オレ)
作戦を遂行した


その作戦とはこうだ!

読者よ!照覧あれ!


そのガキがあいかわらず、低能ぶりを発揮して

「チン!チン!チ~~~ン!チン、チン、チ~ン!」
とはやしたてながらついて来るのを確認しつつ

少しずつ、少しずつ、

気づかれないように

人気のない路地に誘い込んでいったのだ



やがてあたりには人っ子一人いなくなった。

その袋小路のどんづまりまできたとき、


おいらは立ち止まってしずかにふりかえった



それでもまだ状況を把握できていないこの低能くそイタガキは、

「チン、チン、チ~ン!、チン、チン、チ~ン!」と

うれしそうに、かつ誇らしげに囃したてているだよ


おバカさんねえ、この子ったら




数秒後、


この人種差別偏見にみちた行いに容赦のない天誅がくだり、

あわれ、低能くそイタガキは、

トラパニの路地裏で
人知れず
塵埃にまみれて倒れ伏し、
ひくひくと痙攣していたのでありました



あのくそイタガキはこれでもう

生涯中国同胞をばかにすることはないであろう





ちょっとやりすぎですよ、
ロクデナシ君。
死んじゃったんじゃないですかあ?


いいや、だいじょうぶ。

だって、言うじゃないですか、

「イタガキ死すとも自由は死せず」って。


チャンチャン。



おそまつさまでした。


いや、もちろん死んじゃいませんよ

ちょっとおどかしてやった程度ですから



そんなわけで

パッチョロガキのアジア人への偏見に対する
偉大なる闘争に完全勝利!
怒りの鉄槌は下された!!
(大本営発表)


ロクデナシ君の勝利に沸きかえるトラパニの街をあとにして、

われらがロクデナシ君は

アフリカ行きの

もう少し具体的に言うと、
チュニジアの首都チュニス行きの船に乗ったのでありました



いやホントのこと言うとね、

ナポリのカゼと
ホームシック以来、


気持ちがおちこんで、すさんでいたね



だから、一刻も早くアフリカの土を踏みたかったんだ




もうここから海一つ越えたらユメにまでみたアフリカなんだ、
もう少しの辛抱だぞ、

この船が港についたらアフリカだぞ!!!


って、

自分に言い聞かせて奮い立つロクデナシ君でした




いつも読んでくれてありがとう

読者の皆さんがこころのささえです、ホントに。

じゃあね






拍手[6回]





さて、アジアからパッチョロ
(しつこいけどヨーロッパのことです、新読者のため)
にやってきたロクデナシ君、

イタリヤで物価の高さと、
都会人の冷たさにめげそうになってますの


ローマではなにもわからないながら、
コロセオとか、若干の遺跡見物などして、

まあ、あとはローマ駅前の
偽レイバン・サングラス売りをからかったりして日を過ごしてた


銭がねえので、
「ニーゼがにーぜ」(和訳:『銭がありませんことよ』)
などと詩的かつ知的につぶやきながら、

あいかわらず、ハラがへってもレストランには入れず、
来る日も来る日も自作のつめてえサンドイッチをほお張るのみ。


あ~~~~~あっ!あっついピザが食べたいっ!
スパゲッチが食べたいよおおおお~~~~っ!
イタリヤにいるのにぃ~~~~っ!!!



などと泣きわめいているうちに、
ナポリに着いたんだよ、文句あるかよ


んでさあ、

初めのうちこそ、
ちいさな港まで行って、
「青の洞窟」なんてのを見物に行ったり、

(これはきれいだったよ、小さなボートで海に出て行って、
洞窟の中に入っていくんだよ。
もちろん中は暗いんだけど、外からの光が、
海中から射し込んできて、
洞窟内の水がしんじられないような青い色に
ひかりかがやくんだよね)
→ロクデナシ君こころの俳句、じゃなかった
観光案内


ちょっと南に下って、
ベスビオス火山の大爆発で
一瞬にして全滅!

火山灰の下に埋もれてしまったポンペイの遺跡を
見に行ったりね


それが、
なんかすさまじくてさあ、

天をかきむしるみたいな格好で絶命した人が、
そのまま上向いて硬直して残ってたり、


それがさあ、
死者に対して不謹慎だけどさあ、

それこそ、
「あっちっちぃ~~~~~~~っ!!!」
って、言ってるかんじで、


こわいんだけど、ちょっとわらっちゃうみたいな、、ね。



もちろん、おいらがそんなめにあってたら、
笑ったヤロー、ただじゃすまさねえけどよ



ほかには、

犬を散歩に連れて行っていた女の子が
歩いているまんまのすがたで埋もれていたり。。。


なんか、非常に生活感があるんだよね


街のある日の一風景をカメラがストップさせていて、
スタートボタンおせば、
一瞬後にはうごきはじめるような気がして、さ。。。




でも、青空を背景に
しずかに煙をあげているベスビオス火山が、
おいらがこどものころから親しんでいた日本の浅間山に
そっくりの美しさでね
たまらなくなつかしかったよ。うん。



まあ、そんなふうに、
はじめのうちはね、

それなりに観光らしきものをして楽しんでいたんだけど、、、


後半だね、問題は。


もうね、

まいりました、かんぜんに



言っとくけどよお、

ナポリの町自体はなかなか雰囲気もあって悪くなかったんだよ

写真でよく見るように、
れんが造りの(石造りだったかな)
ビルとビルの狭い間に、
ロープを渡して、
そこに洗濯物が干してある、っていう
これぞナポリ!っていう
例の光景も面白かったしね



ところが、運悪く
ちょうどカゼをひいちゃってね


ほかに安宿が見つからないから、
ユースホステルに泊まっていたんだけど、


アジアではなにもかもがいい加減だったユースも

さすがパッチョロでは
設備はいいけど規則がきびしくてね



門限や消灯時間に厳しいくらいは
全然いいんだけどね、、、


たまんないのはあ!

朝食の時間が済むでしょ、
そうするとね、

その晩も続けて泊まる人も
全員がとにかくホステルから締め出されちゃう


で、夕方まで閉まっちゃうんだよ

これにはほんとにまいった。。。



カゼひいてて調子悪いのに、

おまけにありがてえことには(皮肉だよ、ヒニク)

ただでさえさむ~~いのに、

つめた~い雨がショボショボ降っててさあ、



観光する元気なんかもちろんないし、

ほんとは寝ていたいのに追い出されて行くところもなくて、、、



しょうがねえから

寒いのにナポリ駅のベンチに寝転んで
ふるえながら
ただひたすら夕方の開門を待つ、

っていうわけでね、


金払って泊まってんのに
なんでこんなめにあわなきゃいけねえんだよおっ!!!


今夜も泊まるのになんで追い出されなきゃ
いけねえんだよおおおお~~~~っ!



ちきしょーっ!くそイタ公めがあっ!

もうぜったい、一緒に戦争してやんないっ!!!



なんて、
イタリヤが悪いわけじゃないけどね、

わかってんだよ、そんなことは、うるせえな。
(今回ちょっと荒れぎみなロクデナシ君)



でもね、心底わびしかったよ

あの時、、、

日本を出てから初めてホームシックにかかったなあ。。。




そのごも、もちろんたいへんなことは数えきれないくらいあったよ

サハラ砂漠で水が足りなくなって
渇き死にしそうになったり、

ジャングルの中でマラリアにかかっちゃったり、

戦争中のウガンダで
スパイ容疑でぶちこまれたり、

いろいろあったよ



でもね、

いま思い返してみると、



あのナポリのときが一番ピンチだったんじゃないかなあ。。。

っておもうんだ


すくなくとも精神的にはね。


ああ、かわいそうなロクデナシ君、


鬼のような読者の目からも、
おもわず、ホロリ。 


なんて、
うそうそっ!

鬼だなんてじょうだんですよっ!

おもってませんってばあ、
そんなこと。

ちょっとしか












拍手[3回]

前回はギリシャでもてまくった

ロクデナシ君、

お次の国はイタリア!



でもね、
パッチョロの旅は
つくづくきつかったな。


なにしろアジアから行った身には物価が高くてね

人もアジアに比べたらずっと冷たいし。。。


あとでわかるんだけど、

このとき行った国々は
南パッチョロで、

北パッチョロに比べたら物価は安いし、人は親切だし。。。
すごくいいところなんだけど、、、



なにしろアジアから入ったもんだから。。。



もう、ハラ減っても
レストランなんかじゃあ
とてもじゃねえけど喰えねえよ、
ってぐらい高いんだよね。


ショックだったよ。愕然としたね

でもさ、
もちろん、それだって日本に比べたらメチャ安いんだけどね



さて、

そのイタリア入りは船だったんだ




ギリシャのパトラス港まで送りにきてくれたマリアちゃん、
(15歳、黒髪、まつげながい、かなりかわいい)
に見送られて、



涙、涙の連絡船、

って、まるで演歌の世界だけどよ、


でもな、男ってもんはよ、
いつも旅立っていくもんなんだよ。

とめちゃいけねえぜ、おじょうさん。


おれみてえなヤクザな男のことはきれいさっぱりわすれて、

まっとうなカタギのおとこと一緒んなっておくんなさいよ。



てなわけで、泣きすがるマリアちゃん(15歳)を
クールに振り切って、おいらは船に乗ったのさ。



ああ、
マリアちゃんの黒い瞳とながいまつげが目に浮かぶ。。

オレの孤独な心に、

アドリア海の海の青さが沁みていく。

船のすぐ横を、白いカモメが飛んでいる。


ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ鳴きわめきながら、
しかも大量のクソひりとばしながら。。。

くそっ!

詩的でもなんでもありゃしねえ!




夜は夜とて、
ホールの床に寝ているオレを
白人のばばあが
思い切りケリ飛ばしやがってよおっ!

クソっ!

ばばあ、カモメのクソでもくらいやがれ!



とまあ、

そんな怒りも融けさるころ、
船はブリンディジの港に着いたのさ。



おお!ここはイタリヤか!


ハラがへってぶったおれそうだったので
すぐさま目についた安メシ屋へ。



ところが!!!



そのメシのあまりの高さにブルってしまい、
何も喰わずにトンズラこきませり。

って、ホントだよ!



今思えばちっとも高くないんだけど、
アジア価格に慣れきっていたオレには
あまりといえばあまりの高さ!


しょうがねえから、そこらでパン買って、
トマトやチーズやなんか買って
はさんで喰ったよ。

これで、ハムもはさんでいたら、
「ハムハサムニダ」って、おれは韓国人かっつうの!
(むなしいひとりツッコミ)


ヒッチしようとしてもダレも停まってくれねえし。。。



ああ、さびしいよお、

マリアちゃん(15歳)にあいたいよお。。。




それでもなんとかローマについたよ。

「おお!ここがローマか!


う~~~む、
古さと新しさが渾然と混じり合ったふしぎな街であるぞ



う~~~~む、
しかもやたらにおばあさんが多いぞ



う~~~~む、
これが、『ローバは一日にしてならず』というやつだな」


などと思索を深めるロクデナシ君、


ふと気がつくと
いつのまにか、オイラのうしろにすりよっていたひとりのイタガキ。
(イタリヤのガキのこと。板垣退助ではありません)


そのイタガキがぬかしこいた。


「シニョーレ!(旦那!の意)
あなたのそのTシャツはほんとうにすてきですね」

(ほんとかよ!?アフガンの古着市で20円で買ったんだぜ
 →ロクデナシ君、こころの声)


「シニョーレ!(いよっ!大将っ!の意)
あなたのそのTシャツはあなたにとてもよく似合っていますよ!」

(あたりめえだろ!おれはなに着たって似合うんだよ
 →ロクデナシ君、高慢の声、でもちょっとうれしい、の声)


「シニョーレ!(まってましたあっ!大統領っ!の意)
あなたのそのTシャツは世界一ですうっ!」

(イタガキのくせになかなかできる!見上げたヤツじゃな
 →ロクデナシ君、イタガキにココロひらく、の声)



「シニョーレ!」

(うむ、なんじゃな?くるしゅうないぞ)




「1ドル下さい!」

。。。。。



くそイタガキめがあああああああっ!!!!


オソルベし、イタガキ!

印ガキ(印度のガキ)にも負けてねえ!




というわけで、ローマはなかなかやるのであった。




でもさあ、、、

近代的な大都会のまんなかに、
何千年も前に作られた遺跡がそのまま残ってんだよ!


これはすごいことだと思ったね

その遺跡の(たとえばコロシアムとかね)
すぐ回りを
フィアットなんかのイタリヤ車が
びゅんびゅん走り回ってるんだからね



しかも道はいまでも石畳だったりするんだから
家々も石造りの、古いけど立派な作りだしね


なんか、歴史を感じる、っていうか、
いや、ちょっとちがうな。

歴史と一緒に生きているというかね。



ポンニチ(わが祖国にっぽんのことであります)で言うとさあ、


奈良の法起寺のまわりに、
すぐ横に民家があって、
そこで今でも人が生活してるんだよ


日が暮れてきて、
法起寺の塔が夕陽の中でシルエットになっていく


一方、千何百年の歴史ある伽藍のすぐ隣の民家には、

灯りがともり、
テレビの音、
そして夕餉のおかずのにおいが漂ってくる。。。


そんなアンバランスながら
シュールでなおかつ現実的な光景に
けっこう感動したことが昔あったけど、、、、


古代と現代が共存し交錯する。。。



ローマもそんなかんじかな
いや、ちがうかな。

と、まよいつつも、ロクデナシ君は



あの有名なトレビの泉では

ギリシャに残してきたマリアちゃんに思いを馳せ、


ちょうどそこに落ちていたコインを拾って
泉に投げ込み

遠くシャーギリの(ギリシャのことね)
空のもとにいる恋人に幸あれかし、

と祈りをささげたのでありました。


えっ!?
拾ったカネでケチくせえことしやがって、って!?



そんなことゆうけどよお、


だってね、だってね、
みんなけっこう拾ったカネ投げてたんだよ!

おれはマネしただけだよ。


だってね、ほら、よく言うでしょ?

"When in Rome, do as the Romans do!"
(郷に入っては郷に従え)


と、つまらないギャグをとばすとみせかけて、
昨日おぼえたばかりのことわざで教養あるふりをする、



そんなかわいくてにくめないロクデナシ君は
ローマをあとにするのでありました


チャンチャン!







拍手[3回]



そうそう、

「日本人はトルコではなぜもてるのか?」
というご質問を下さったSさん、

トルコは長年、隣国である強大なロシアに
痛いめにあわされてきたという歴史があります

ところが、日露戦争で、あのちいさな島国日本が
ロシアを負かしてしまった。
ロシアに煮え湯を飲まされてきたトルコ人たちは
これに快哉を叫んだ、というわけっす

そういうわけで、いまでもトルコ人たちは
日本が大好きなのです

歴史の知識に乏しいロクデナシ君の
なんちゃって一口講座でした


さて、最新号です。







アジアには思いのほか長くいちゃったね



トルコがアジアでは最後の国だったし、

イスタンブールはとくに東洋と西洋とが
まじりあった不思議な街ってよく言われるよね

実際、イスタンの街はアジア側とヨーロッパ側に海峡で隔てられていて、
大きな立派な橋を渡るともうそこはパッチョロになるんだよ


で、トルコをでたおいらは次の国ギリシャへと向かったんだ


トルコ側で出国手続きをすませると、歩いて長い橋を渡るんだけど、
その橋の真ん中が国境なんだね


ずいぶんいろんな国境あるいてわたったけど、
橋の上、ってえのはちょっとめずらしいかも



でね、
ギリシャに入ったら
とたんにヒッチハイクが難しくなったよ
ぜんぜん停まってくんないんだよね


なんどもめげそうになったなあ。。。


街も雰囲気的にはもう完全にパッチョロでね

きれいなんだけど物価高いしさあ、


アジアに帰りたくなったよ
きたねえけど、物価安いし

居心地いいし、
アジアはいいよ


おいらアジア人だし


で、まあ、なんとか首都のアテネに着いたんだ


でもなかなかいい安宿が見つからなくて、
何度か宿換えしたな



結局、いい安宿が見つかるかどうかですべてが決まる、
みたいなところがあるからね、

おれたち貧乏旅行者のビータ(旅のこと)はさ



いまはそんなのもうないらしいけど、
当時は木曜日はギリシャ中のすべての遺跡や
博物館がタダで入れたんだよ

これはよかったよ


だから、木曜になると朝早くからでかけて、
いそがしいんだよね、
普段はダラダラしてるくせに




で、その木曜はユウメーなアクロポリスの丘に行ってたんだよ

宿で出会ったチビでボーズ頭の日本人、キンちゃんといっしょにね





しばらくウロウロしてたら、

なんか、ツケラれてるような気がしてね




パッてふりかえると、なんか知らねえギリシャ人の女の子が
(そりゃ知らねえに決まってるけどよ)


わざとらしく目をそらせるんだよね
二人連れだったな


なんだよ、あいつら。。。


まさか、おいらがあの「ロクデナシさま」だって
知ってのことか!?



そんなことが何度かあって、

「なんかちょっといやなカンジぃ」
ってカンジぃ。


でもなんかちょっとかわいいから

ゆるしちゃう!ってカンジぃ!

(女子高生風、しかも超ミニスカ!
しかもルーズソックス!しかもガングロ!
しかも、、、
もういいね、すんません)




でね、
しばらくたったら、
意を決した、ってかんじで近づいてきたんだ、
そのふたりの子が



背の高い方の子が
(金髪、名前忘れた、かなり美人)
おいらよりへたな英語ではなしかけてきたよ


「オトモダチになりたいデ~~ス」みたいなことをね



そこですかさずおいらは

「よし!くるしゅうない!ゆるす!
オトモダチになってつかわすであります!
いますぐ暗いところに行くあるよろしデ〜〜ス!」


って言ったら
(言うわけねえだろ、このスットコドッコイがあ!)



彼女の言うのには、もうひとりの小柄な子
(マリアちゃん、15歳、めっちゃかわいい)が、

オレさまのことが好きなんだってよ



けっ!またかよ!
もうアキアキしたぜ、
ナオンってえのはよお、

まったく
人間の外観しか見ねえんだからよお、
こまったもんだぜ!




うそ、うそ、うそ!

もうその一瞬でぼくはアテネの青い空に
舞い上がり、
イカルスのように飛びカケッタのでありました




「旅にもてて、ゆめはアテネをかけめぐる」
(ロクデナシ君、心の俳句、しかも盗作
バショーよ、ゆるせ!)




で、おいらの美貌がもたらしたこれはいつもの当然の結果だが、



生涯ただの一度もモテたことのない
東洋のケダモノ、キンちゃんは!!
(ってか、キンちゃんがモテたわけじゃねえし)



この千載一遇の好機をのがすまいと、



もうひとりのなんとかちゃん(パツキン、かなりの美人)に
もうれつアタックを開始したが、



当然すぎるほど当然、2秒で玉砕。



ふられケダモノの雄叫びが!
アテネの空にこだまする!
ああ、あさましい恥ずかしい!
(ルーミックふう)







しかしぼくちゃんは、その後、マリアちゃんと
数回のデート。
(女性読者よ、妬くでないぞ)





でもよお、ギリシャってのはよお、

とつぜん口調も変わっちゃうけどよお、

むかしの日本みてえによお、

いや、いや、いや、

もっとはるかに封建的でよお、



(このてん、映画"My Big Fat Greek Wedding"を
ご参照ください)





結婚もしてねえのにデートなんて、
もう、ママは、ぜぇってえにゆるしませんからね!!

みてえな国なんだよ、これが!




娘とデートだああああっつ!!!
ぶっ殺したる〜〜〜っっ!!!

って、
へたすりゃ、パパに殺されちゃう!
みてえな雰囲気なんで、




そこは、もう、もちろん、

きよい、きよ~~~~い、おつきあいのロクデナシ君、
だったのです。(ウソ、じゃなかった、ホント)





でも、なんか、
ことばもあんまり通じねえし、、、



ふたりで、夕暮れのピレウスの港を
ことば少なに

あてどもなくぶらぶらあるいたりして、





それは、それは、淡~~~~~~い恋だったのよ







わらっちゃうんだけど、
マリアちゃんは、ブルース・リーの大ファンで、

「ブルース・リー知ってる?」とか、

「ブルース・リーはどこにすんでるの?」とか、

「ブルース・リーは何歳なの?」とか、

「ねえ、ブルース・リーに会ったことある?」とか、

熱心にきかれるからさあ、


おいら、サービス精神発揮しちゃって、



「ブルース・リー!?

も〜ちろん知ってるさあ!
会ったことだってあるとも!
だって、ブルースはぼくのしんせきなんだぜ!
えっへん、すごいだろう」




なんて言ったら、ぜ~~~んぶ信じちゃって、
うっとりして、


おおきなおめめはウルウル、
なが~~~いまつげはブルブル、


あげくの果てにゃあ


「ああ、なんてすてきなの!
わたし、あなたといっしょに行くわ!」


(げげっ!←ロクデナシ君こころの声)


そして
つぎの日、



「わたし、きめたの。
あなたといっしょに日本に行くわ!
ねえ、いいでしょっ!」

(ぐんがぎごがぁっ!パパにころされるぅっ!
←ロクデナシ君こころのさけび)



「わたし、あなたといっしょに日本に行って
ブルース・リーに会うのっ!
もうきめたのっ!」

(ごんぬずばぁっ もう死んでるって ブルースくん!
←ロクデナシ君こころの俳句、しかもオリジナル)

(ごんぬずばあ、は、オーケンふう)





と、まあ、そんなわけで。。。


じっさい、当時ギリシャではブルース・リーの大ブーム!


街を歩けば、ダイの大人が、

「ブルース・リー!」
「カラーテ!」
「オチョ~~~~っ!」(ブルース・リーのまねしてるつもり)

と、


めったやたらに声かけられるし、

メシはおごられるし、

ビールはのまされるし、

マリアちゃん(小柄でかわいい、15歳←知ってるよ!)
には逆ナンくうし、



で、もう、ロクデナシ君、もてもて!


トルコでももてたし、


「ああ、これがおれの人生の黄金時代だな。
ここでおれは一生分のモテ運を使いはたしたな。
これからは謙虚に生きていこう」




などとはツユほども考えず、


ひたすら無反省路線をどこまでもつっぱしっていく
ロクデナシ君でありましたとさ。





ところが、
これにはおそまつな後日譚がありまして、、




祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり

娑羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらわす

驕れるものひさしからず
ただ春の世の夢のごとし

たけき者もついには滅びぬ
ひとえにカッパの屁におなじ

(ロクデナシ君、こころの屁ーけ物語、しかも盗作)



ってむかしの人が言ったろう!?


栄枯盛衰は世の常なのさ。




ロクデナシ君、


そのごアフリカに渡り、

数年後にギリシャを再訪したんだけど、




そのときにはブルース・リー・ブームは
とっくに過ぎ去っており、

街を歩いてもだれも振り返ってもくれませんでした、とさ。




ちょっとながかったね。

ごめんなさい。


でも読んでくれてホントにうれしいです。
こころから、ありがとう。





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