アフガニスタン以降、アフリカに着くまでも
いろいろあったんだけど、
おもしろかったのがトルコだね
ここも死ぬほど寒くてねぇ、
エルズルムやアンカラでは吹雪にあって
ほんともう少しで行き倒れ、
あわや凍死寸前!!
てとこまでいったけど(ちょっと脚色)、
でもなんか、、
どこに行ってもトルコはよかったなあ。。。
食い物は種類豊富でうまいし、
トルコ人は日本人びいきで
男にも女にももてまくるし、
物価は安いし。(貧乏旅行者にはこれがなにより)
とくに気に入ったのがイスタンブールの街だね
ああいうのを異国情緒っていうんだと思うけど、
なんか不思議な雰囲気の街でね
きたないんだけど
みょうに詩的で美しい街だったなあ。。。
ボスポラス海峡が複雑に入り組んでいて
リアス式ってほどじゃないかもしんねえけど、
あちこちに海があるんだよ
そこをフェリーで渡っていると
対岸の小高い丘の上に
イスラムのモスクがいくつもあって、
例の、特徴のある高く細長いミナレットってよばれる塔が、
あたまに小さなタマネギみたいのをくっつけて
何本も立ってるんだ
それをシルエットにして夕陽が沈んでいったりするんだから、
なんかわけもなく興奮してあばれだしちゃいそうになるよ
(おいら、ちょっと異常?)
あれ、きっとイスラム寺院と夕陽が結託して
演出してるんだろうね
寺院が
「おいおい、夕陽さん、そりゃあちょっと
わざとらしすぎるんじゃあねえですかい。
もうちょっと、こう、自然にね、
沈んでいっておくんなさいよ。
このごろじゃあ、
観光局の旦那も注文がうるせえしねえ。。
あああ、せちがらい世の中になったもんだあね。
長生きなんかするもんじゃあねえよ」
とか言いながらね。
で、その入り組んだ海にかかる
ガラタ橋っていう有名な浮き橋があってさあ、
そこではトルコ人の男たちが
いかつい顔してさあ、、、
すげえ立派なヒゲはやしながら
仕事もしねえで日がな一日釣りしてるんだよ
遊んでんなら、いかつい顔してんじゃねえよ!
って、ツッコミたくなっちゃうよ、ホント
で、かれらのバケツのぞいてみると
アジとかサバがよく釣れていたね
「いいねえ、こいつら、仕事もしねえで
一日遊んで暮らしてやがるよ。
うらやましいね、どうにも」
(まあ、おれも、人のこと言えねえ、っていうか、
一日中、、、
いやその、、
その時点では1年も、、、
なんにもしないで遊んで暮らしてたけどよ)
で、たぶんそのひげオヤジどもが釣ったヤツを
買い取るんだと思うけど、
近くに停めてある小さな舟の上で
もうガンガン火をたいててさあ、
でっけえナベで油ガンガンわかして、
そのアジをフライにして、
揚げたてをパンにはさんで売ってるのがおいしくてね
「ああ、ちくしょうめ!
ごはんとショーユがほしいなあ。。。」
なんておもいながら
そのあつあつをハフハフかじって、
ふっとみあげると。。。
またイスラム寺院をシルエットにして
夕陽が落ちていくっつう寸法なのさ、これがまた
いよっ!大将、にくいよっ!
てなもんで、、、
でも、
ホント、まじめな話、
なんかわけわからないうち、
ときどき涙が出てくることがあったよ。
イスラム寺院さんと夕陽さんの迫真の演技に
座布団1枚!
(おれって、ちょっとバカ?)
でも、最後まで読んでくれてホントにありがとう。
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